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三ツ橋敬子先生 講演会(2016/2/27)

開催日時と会場・料金およびテーマ

2016/2/27(土)14:00~16:30

会場:アトリエ・ムジカ(定員100名)代々木駅より徒歩3分

テーマ「モーツァルトの歓び -構成の分析から見るジュピター」

会費:会員1,000円/一般1,500円

お申し込み:協会事務局に予め電話・FAX・Eメールのいずれかの方法でお申込みください。

※日本モーツァルト愛好会、モーツァルティアン・フェラインの会員は会員料金となります。

三ツ橋敬子(指揮)

小澤征爾、小林研一郎、G・ジェルメッティ、E・アッツェル、H=M・シュナイト、湯浅勇治、松尾葉子、高階正光の各氏に師事。東京藝術大学を卒業、キジアーナ音楽院より特別奨学金を得て学び、最優秀学生に贈られる名誉ディプロマを授与。2005年よりウィーン国立音楽大学に留学し、翌年トスカーナ管弦楽団とのツアーを指揮してヨーロッパデビュー、2007年ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団にてオペラデビューを果たした。2008年第10回アントニオ・ペドロッティ国際指揮者コンクールにて優勝。併せて聴衆賞、ペドロッティ協会賞を受賞し、最年少優勝で初の3冠に輝いた。2009年より小澤征爾音楽塾及びサイトウ・キネン・フェスティバル松本にて小澤征爾氏のアシスタントを務め、2009年の中国公演、2010年のカーネギーホール公演にも参加。2011年小澤征爾音楽塾中国公演では小澤征爾氏の代役で指揮、ピーター・ゼルキン氏と共演した。2010年第9回アルトゥーロ・トスカニーニ国際指揮者コンクールにて女性初の受賞者として準優勝。併せて聴衆賞も獲得。2015年1月、大阪交響楽団定期演奏会にて「カヴァッリーニ:ティンパニ協奏曲(世界初演)」を手掛け、好評を博した。2009年Newsweek Japan誌にて「世界が尊敬する日本人100人」に選出。2013年第12回齋藤秀雄メモリアル基金賞を受賞。現在ヴェネツィア在住。

2月講演会の報告

2 月の講演会は、昨年3 月の当協会によるモーツァルト「交響曲45 曲全曲演奏会」の指揮者の1人でもあり、現在、イタリアに在住しながら国際的に活躍中の三ツ橋敬子氏を講師にお招きし「モーツァルトの歓び-構成の分析から見るジュピター」と題してお話を伺いました。最初に、5 度圏調性連関図(属調/下属調)、調性と色彩感覚(明度と彩度)の関係、5 幕物の演劇構造分析(フライタークのピラミッド)などについて解説がありました。次いで、冒頭の説明を踏まえた上でジュピター交響曲の第4 楽章を題材に、この楽章の構成美について、いかに大胆な転調を試みているか、また巧妙な対位法、各部分の適切なバランス、クライマックスの巧妙な配置など音楽構成上の諸要素が、いかに絶妙に配慮されているか、実に分かりやすく解説して頂きました。講演の過程では、配付の楽譜を参照しながら、要所々々でCD 演奏を聴取するという形で、高度な内容を簡明に説明して頂き、当日の多くの参加者の熱意と講師の幅広く深い学識を反映した、大変密度の高い講演会となりました。講演会の終了後、「今日の講演会は大変素晴らしく、感銘しました。是非また三ツ橋先生の講演会を企画して下さい」との要望が複数の会員からありました。