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2022年第635回例会(2022/1/11)

演奏会概要

  • 時 間

    2022年01月11日(火) 18:00開場/18:45開演
  • 会 場

    東京文化会館小ホール
  • 例会チケット

    前売券・当日券:全自由席 5,000円
    (学生2,000円)
    ※前売券:販売終了
    ※当日券:17時45分から販売(学生券あり)

♠大西宇宙 Takaoki Onishi(バリトン)
♥中江早希 Saki Nakae(ソプラノ)
    村上寿昭 Toshiaki Murakami(ピアノ)

本公演は予定通り開催いたします。

 

PROGRAMM

《愛と欲望が渦巻く人間ドラマ》

歓喜に寄す An die Freude K53 ♠
寂しい森の中で Dans un bois solitaire K308 ♠
静けさがほほえみ Ridente la calma K152 ♠
クローエに An Chloe K524 ♠

すみれ Das Veilchen K476 ♥
ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いたとき
Als Luise die Briefe ihres ungetreuen Liebhabers verbrannte K520 ♥
魔法使い Der Zauberer K472 ♥

▶レオポルト・モーツァルト Leopold Mozart
 低き身分にある喜び Die Zufriedenheit im niedrigen Stande K151 ♠
 秘かな愛 Geheime Liebe K150 ♠

▶クサヴァー・モーツァルト Franz Xaver Mozart
 エマに An Emma Op. 24, “Weit in nebelgrauer Ferne” ♠

それゆえに大切なことは~高きを求め
Ergo interest, an quis… Quaere superna K143 ♥

猫の2重唱 いざ、いとしき乙女よ、共に行かん 
Der Stein der Weisen “Nun, liebes Weibchen, ziehst mit mir” K625 ♥♠

▶オペラ《コジ・ファン・トゥッテ》 Così fan tutte K588より
 彼に向けてください、そのまなざしを(グリエルモ)
 “Rivolgete a lui lo sguardo”(K584) ♠
 ためらわずに(グリエルモ)
 “Non siate ritrosi”  ♠

▶オペラ《フィガロの結婚》 Le nozze di Figaro K492より
 ひどいぞ、なぜ今まで(スザンナ&アルマヴィーヴァ伯爵)
 “Crude! perche finora” ♥♠ (Susanna, Il conte Almaviva)
 もう訴訟に勝っただと?(ウィーン版)(アルマヴィーヴァ伯爵)
 “Hai gia vinta la causa!” (1789 Wien) ♠
 とうとう嬉しい時が来た~恋人よ、早くここへ(スザンナ)
 “ Giunse alfin il momento… Deh vieni non tardar” ♥

▶オペラ《ドン・ジョヴァンニ》 Don Giovanni K527より
 シャンパンの歌(ドン・ジョヴァンニ)
 “Fin ch’han dal vino” ♠
 さあ、窓辺においでよ(ドン・ジョヴァンニ)
 “Deh vieni alla finestra” ♠
 恋人よ、さあこの薬で(ツェルリーナ)
 “Vedrai carino” ♥
 あなたのこの小さな手のために(ツェルリーナ&レポレッロ)
 “Per queste tue manine” (Zerlina, Leporello) ♥♠

出演者からのメッセージ

 「モーツァルトは宇宙人である」という表現が、クラシックの世界ではしばしば使われます。彼の才能があまりにも卓越しすぎていて、もはや地球で生まれたとは思えない。きっと彼は宇宙や異界から、この世界に美しい音楽を伝えに来た異星人に違いない、という賛辞なわけですね。
 私はモーツァルトの才能という点においてはこの説に納得せざるを得ないものの、声楽家から彼の作品を見た時、むしろモーツァルトは最も人間的で、愛に溢れた作曲家だと思うのです。モーツァルトのオペラ作品の多くを演じてきましたが、歌っていると彼の登場人物への深い愛を感じます。物語は時に愚かしく、強い風刺に富むものですが、登場人物に対しては常に、音楽的な救いがあります。人間の醜い部分を曝け出しながらも、それを赦してくれているような、彼の普遍的な優しさを感じ取ることができるのです。
 モーツァルトが生きた時代は、彼の音楽の優雅さに反して、激動の時代でした。その社会に抗うために彼が武器としたのは、膨大な作品群の中でも唯一言葉を伴う声楽曲であり、その究極はオペラでした。
 また今回は、彼の音楽的な系譜をより深く探るために、私としても初の試みとなるモーツァルトの家族の作品を取り上げます。モーツァルトに音楽家として厳しい手ほどきをしたことで知られる父親のレオポルト、そしてコンスタンツェとの間に生まれ、サリエリなどに師事したフランツ・クサヴァー。普段演奏される機会の少ない2人ですが、その洗練された音楽に驚かされることは間違いありません。
 そして、私がかねてより信頼・尊敬しており、これまでもステージを共にしてきた、ソプラノの中江早希さんと指揮者でピアニストの村上寿昭さんという、これまたモーツァルトを深く愛する最高の共演者を得て、今回のステージに臨みます。どうか、ご期待下さい。

大西宇宙

大西宇宙(バリトン)

 武蔵野音楽大学及び大学院、ジュリアード音楽院を卒業。シカゴ・リリック歌劇場にて研鑽。第30回五島記念文化賞 オペラ新人賞、第30回日本製鉄音楽賞フレッシュアーティスト賞を受賞。2019年、セイジ・オザワ松本フェスティバルにてルイージ指揮「エフゲニー・オネーギン」にてタイトルロールを務め、日本でオペラデビュー。P.ヤルヴィ指揮NHK交響楽団「フィデリオ」(演奏会形式)、鈴木優人指揮BCJ「リナルド」、沼尻竜典指揮「ローエングリン」等に出演。海外オペラでは、原田慶太楼指揮ノースカロライナ歌劇場の「カルメン」「道化師」等。オーケストラとの共演では、カーネギーホールにてニューヨーク・オラトリオ協会のシベリウス「クレルヴォ」交響曲、「ドイツ・レクイエム」にソリストとして出演。日本ではプレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管弦楽団「イオランタ」(演奏会形式)、高関健指揮 京都市交響楽団「戦争レクイエム」、飯森範親指揮いずみシンフォニエッタ大阪とマーラーの「大地の歌」(川島素晴編)の初演、ツェムリンスキー「抒情交響曲」、原田慶太楼指揮東京交響楽団とヴォーン・ウィリアムズ「海の交響曲」等で、常に高評を得ている。
公式ホームページ https://www.takaokionishi.com/

©Dario Acosta

中江早希(ソプラノ)

 北海道出身。北海道教育大学岩見沢校芸術課程音楽コース声楽専攻卒業。東京藝術大学修士課程音楽研究科声楽専攻独唱科、同大学院博士後期課程を修了。在学時ハンス・アイスラーの歌曲を研究し大学院アカンサス賞受賞。三菱地所賞受賞。第 14 回日本モーツァルト音楽コンクール声楽部門第2位。第 78 回日本音楽コンクールオペラ部門にて入選。第 12 回 中田喜直記念コンクールにて大賞を受賞。第25回ハイメス音楽コンクールにて声楽部門第1位。第3回ジュリアード音楽院コンクール第 1 位。旭川市新人音楽賞、第27回 道銀芸術文化奨励賞受賞。また、モーツァルトのコンサートアリアを歌った鈴木秀美指揮オーケストラリベラ・クラシカの自身初のライブ録音のCDが特選盤に選出されている。国内外数々のオーケストラや指揮者と共演。レパートリーは宗教音楽からオペラ、現代音楽などのソリストを務めるだけではなく、ドラマやゲーム音楽など多くのメディア作品にも携わる。北海道上川郡鷹栖町ふるさと応援大使としても活動をしていて、音楽を通じて音楽や地元である鷹栖町の魅力を発信し続けている。

©井村重人

村上寿昭(ピアノ)

 桐朋学園大学にて指揮を小澤征爾、黒岩英臣、秋山和慶の各氏に師事。ウィーン国立歌劇場で小澤征爾氏のアシスタントとして活躍。ベルリン国立芸術大学でマティアス・フスマンに師事。文化庁海外研修者として、またロームミュージックファンデーションの援助を受け、ウィーン国立音楽大学でレオポルト・ハーガー、湯浅勇治に師事。 1999、2002年サイトウ・キネン・フェスティバル松本、武満メモリアル・コンサートを指揮。2000年タングルウッド音楽祭にフェローとして参加し、小澤征爾、ロバート・スパーノ、アンドレ・プレヴィンの各氏に師事。2002年小澤征爾音楽塾にて《ドン・ジョヴァンニ》でデビュー。欧州ではベルリン響、リトアニア国立管などを指揮している。2004年からリンツ州立歌劇場にて、2006~12年ハノーファー州立歌劇場にて、常任指揮者として数多くのオペラ、バレエを指揮。 2016年小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトXIVにて《こうもり》を指揮。 近年は教育活動にも力を入れ、音楽大学オーケストラなどの指導も活発に行う他、室内楽、歌曲の伴奏など、ピアニストとしても活動している。東京藝術大学講師、桐朋学園大学音楽学部講師、新国立劇場オペラ研修所講師。

©Namiko Kitaura

チケット取り扱い

東京文化会館チケットサービス 03-5685-0650
日本モーツァルト協会 03-5467-0626(平日)

※学生券は日本モーツァルト協会のみ取り扱い

アンコール

オペラ《魔笛》K620より 二重唱 “恋を知る男たちは”

注意事項

【新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、皆様にご理解とご協力をお願い申し上げます】
※ 開場時に検温を行います。37.5度以上の発熱がある方は入場をお断りいたします。
※ 発熱、咳やくしゃみ、喉の痛みなど体調に不安がある方は来場をご遠慮ください。
※ 会場内ではマスクの着用とこまめな手洗いやアルコール消毒をお願いいたします。
※ 出演者への面会はお断りいたします。
※ 出演者への花束・プレゼントはお控えください。
※ 新型コロナウイルスの影響により中止または延期となる場合があります。

※ やむを得ない事情により出演者・曲目を変更する場合がございます。ご了承ください。
※ 10歳以下の方の入場はご遠慮ください。
※ 会場での無断撮影、録音は固くお断りいたします。