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2022年第636回例会(2022/2/13)

演奏会概要

  • 時 間

    2022年02月13日(日) 13:15開場/14:00開演
  • 会 場

    東京文化会館小ホール
  • 例会チケット

    前売券・当日券:全自由席 5,000円
    (学生2,000円)
    ※前売券:販売終了
    ※当日券:13時00分から販売(学生券あり)

Duo Adesso
 土岐祐奈 Yuna Toki(ヴァイオリン)
 平山麻美 Asami Hirayama(ピアノ)

 

PROGRAMM

《躍動する3つの二重奏ソナタ》

▶「羊飼いの娘セリメーヌ」の主題による変奏曲 ト長調 K359
 Zwölf Variationen in G über das französische Lied: “La Bergère Célimène” K359
▶ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調 K376
 Sonate in F für Klavier und Violine K376
▶ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 K304
 Sonate in e für Klavier und Violine K304
▶ヴァイオリン・ソナタ イ長調 K526
 Sonate in A für Klavier und Violine K526

出演者からのメッセージ

 オール・モーツァルト・プログラムを素晴らしい響きのホールで奏でられる悦び、音楽家として至極幸せな機会を頂きましたこと、大変光栄に存じます。

 モーツァルトって“天才”。古今東西、老若男女、このように周知されていますが、彼の魅力はこの二文字に尽きるのでしょうか。ユーモアたっぷり!チャーミングな音でいたずらっぽく遊んでいたかと思えば、鳥肌が立つほど美しい音楽でたちまち心を鷲掴みにされたり、世の果てを感じるほどの孤独や悲しみの旋律が耳から離れなくなったり・・・コロコロと変わるキャラクターは天才的というより人間そのもの。ただの天才が魔法のように仕上げたとは言い難い、内なる心の吐露だからこそ、私たちは約270年もの間魅了され続けているのでしょう。

 そして何より面白いことは、モーツァルトを演奏するとき、彼が音楽に記した姿勢で向かわなければ上手く音楽が流れないのです!(譜面はパガニーニやリストなどの超絶技巧でもないのに!)これは殆どの演奏家が通る道ではないでしょうか。こんなに時間を掛けておさらいしているのに、なぜ?どうして?と頭がいっぱいに。この正体が分からず本当に苦労したのです。技術を磨いて身につけられるものではないと気付いたのは、彼の音楽に身構えなくなったとき、つまり彼を“天才”としてでなく“人間”として捉えたときでした。「僕は心のままに音を残しました。あなたは素直に音楽を感じていますか?」とモーツァルトの声が聴こえてくるような気さえします。第一級品の傑作を活かせるか否かは、我々演奏家の心の扉にかかっているのかも知れません。

 演奏致します曲目は、いずれも人生の転換期の作品です。父の元を離れ晴々と自身の人生をスタートさせた時期の変奏曲とソナタK376を前半に。後半は母の死を予感し異国の地で孤独感に苛まれながら筆を進めた傑作のソナタK304、父レオポルトの死と同年に書かれた晩年のソナタK526をお届け致します。さて、彼の心にはどんな音が鳴っていたのでしょうか。

 思い返せば私たちのデュオもモーツァルトのソナタからスタートしました。以来、年月と共にお互いを曝け出し様々なことを経験し乗り越えながら、心の絆を深めてまいりました。親愛なるモーツァルトの珠玉の作品、私たち二人の心の扉を大きく開き、いまこの瞬間感じる等身大の音楽をご一緒に楽しんでいただけましたら幸いです。ヴァイオリンとピアノの音の対話が皆さまの心に届くことを願って・・・。

 最後になりましたが、このような状況下に於いて開催の英断をなさってくださった日本モーツァルト協会の皆さまへ、心より御礼申し上げます。

 Duo Adesso 土岐祐奈 平山麻美

Duo Adesso

 Duo Adesso〈デュオ アデッソ〉は、ヴァイオリ二スト土岐祐奈とピア二スト平山麻美よるデュオ。2017年音楽プロデューサー・中野雄氏の引き合わせにより初共演し、互いの音楽性に共感し共演を重ね、本格的にデュオを結成する。         
 ”Adesso”とはラテン語由来で「いま。まさにその瞬間」の意。作曲家がその当時作品に託した”いま”を私たちが等身大で感じ、互いの持つ音楽性が音を出す度に共鳴し合う”瞬間”を、生演奏を通してお客様と愉しみたい、との想いから名付けた。
 これまでに住友生命全国横断チャリティーコンサートなどを始め、数々の演奏会に出演し好評を得る。また、朝日カルチャーセンター新宿校にて、ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ全曲を取り上げ、音楽レクチャーを定期的に開催している。2020年度公益財団法人ヤマノ文化財団より助成を受ける。

©Taira.Tairadate

土岐祐奈(ヴァイオリン)

 千葉県生まれ。第6回ノヴォシビルスク国際ヴァイオリンコンクール第1位及び新曲賞受賞。第20回ニューヨークSMFコンチェルトコンペティション第1位。第12回リピンスキ・ヴィエニアフスキ青少年国際ヴァイオリンコンクール第1位。東京都知事賞受賞。第82回日本音楽コンクール第3位。第83回同コンクール第2位。これまでに東京交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団等と共演の他、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」出演。2013年〜2015年(財)ITOHより1716年製ストラディバリウス「ハンマー」貸与。2017年、学校より推薦を得て英国王立音楽院に短期留学し、ジュルジ・パウク氏に師事。これまでにアンナ・スタルノフスカヤ、鈴木亜久里、辰巳明子各氏に師事。またスイスのアカデミーにて、ザハール・ブロン氏の指導を受ける。室内楽を山崎伸子、藤原浜雄、大山平一郎各氏等に師事。桐朋学園大学音楽学部を首席で卒業、同大学院修士課程音楽研究科修了。現在、ベルリン芸術大学大学院にてマーク・ゴトーニ氏に師事、ベルリン放送交響楽団オーケストラ・アカデミー在籍。ヤマハ音楽奨学支援奨学生。ロームミュージックファンデーション奨学生。CHANEL Pygmalion Days アーティスト。Music Dialogueアーティスト。
オフィシャルウェブサイト https://www.toki-yuna.com

平山麻美(ピアノ)

大分市出身。3歳よりピアノ、5歳より作曲を始める。東京藝術大学音楽学部器楽科を経て、同大学院音楽研究科修士課程修了。これまでにピアノを村田悦子、手塚真人、中島利恵、故・高良芳枝、吉武雅子、長尾洋史、多美智子の各氏に師事。また作曲を梶谷修、ピアノデュオを角野裕、室内楽を山本正治、板倉康明の各氏に師事。国内音楽コンクールはもとより、ウエスカ国際ピアノコンクール(スペイン)第2位、マウロ・パウロ・モノーポリ国際ピアノコンクール(イタリア)第2位(最高位)など国際コンクールにおいても受賞。2019年文化庁・日本演奏連盟主催の新進演奏家育成プロジェクト東京文化会館にてリサイタルを行うなど、これまで数々のリサイタル・演奏会に出演し、音楽専門誌上においても好評を得る。活動の場は海外へも広がりイタリア、ロンドンにてリサイタルに招聘される。また室内楽にも積極的に取り組み、これまで数々の名手との共演の機会を得ている。これらの経験から、アンサンブル活動として〜Mariage de Piano〜ピアノと楽器との音のマリアージュ〜と題し、室内楽演奏会・音楽講座を定期的に開催している。現在、全国各地にて演奏活動の傍ら、音楽講座、コンクール審査、後進の指導にあたっている。日本演奏連盟会員、日本ピアノ教育連盟会員。東京藝術大学音楽学部指揮科音楽研究員・非常勤講師。
オフィシャル・ウェブサイト www.asami-hirayama.com/

©Taira.Tairadate

チケット取り扱い

東京文化会館チケットサービス 03-5685-0650
日本モーツァルト協会 03-5467-0626(平日のみ)

アンコール

ヴァイオリン・ソナタ ハ長調 K303より 第1楽章

注意事項

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