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【CD】ジョージ・セルのモーツァルト

ジョージ・セルのモーツァルト

20世紀のモーツァルト演奏の思潮を導いたセルのモーツァルト
緻密を極めた至芸が、作曲家の魂の響きを蘇らせる

 ジョージ・セルがクリーヴランド管弦楽団と1958年~1969年にかけてソニー・クラシカルに残した協奏曲と室内楽以外のLP約5枚分のステレオ録音によるモーツァルト作品(交響曲6曲・セレナード2曲・ディヴェルティメント1曲・序曲2曲)を3枚のディスクに盛り込みました。いずれも峻厳な美しさに貫かれ、特に後期の交響曲に見られる人生の深い淵を覗き見るような突きつめられた境地が、一部の隙も無駄もなく表現し尽くされています。ロマンティックな耽溺やドラマティックな誇張とは無縁で、筋肉質ともいえる引き締まった古典美の世界。セルのモーツァルト解釈は、20世紀前半のモーツァルト演奏で称揚されていたウィーン風の典雅な柔らかさを大切にするそれとは異にし、ひたすら虚飾を取り去って、作品の神髄に肉薄するもので、そこからモーツァルトの真の姿が見えてくるかのようです。

■『(セルは)理想のモーツァルト演奏を実現するために、あらゆる努力を怠らなかった。彼はモーツァルトを演奏するとき、通常の大編成ではなく、小さな編成で演奏するのが常だった。現在、これは当たり前になっているが、当時は必ずしもそうではなかったから、セルの方法は当時、先駆的とまでは言わずとも、先進的だったと言えるだろう。しかしさらに重要なのは、少人数といっても、団員がローテーションで演奏を担当するのではなく、オーディションでメンバーを選び、固定することで、いわば精鋭メンバーによるモーツァルト・オーケストラを作り、より高い演奏水準を確保しようとしたということだ。(・・・)第40番の第3楽章中間部で、セルははっきりとテンポを伸縮させて、この部分が、あるいはこの作品が、人間的な感情の発露であることを表現しようとしている。よりロマンティックな演奏をする指揮者と見なされているワルターやフルトヴェングラーでも、これほどはっきりとしたアゴーギクは付けていない。(・・・)セルの演奏は、完璧ではあったかもしれないが、不変のものではないし、人間的な感情を排除したものでもなかったのだ。』(増田良介氏、ライナーノーツより)

ジョージ・セルのモーツァルト

【曲目】

DISC1
1.交響曲 第28番 ハ長調 K200
2.交響曲 第33番 変ロ長調 K319
3.交響曲 第35番 二長調 K385 「ハフナー」
4.セレナード 第13番 ト長調 K525 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」

DISC2
5.交響曲 第39番 変ホ長調 K543
6.交響曲 第40番 ト短調 K550
7.交響曲 第41番 ハ長調 K551「ジュピター」

DISC3
8.セレナード 第9番 ニ長調 K320 「ポストホルン」
9.ディヴェルティメント 第2番 ニ長調 K131
  (フルート、オーボエ、ファゴットと4つのホルンのための)
10.歌劇「フィガロの結婚」K492序曲
11.歌劇「劇場支配人」K486序曲

【演奏】
バーナード・エーデルスタイン(ポストホルン)(8)
モーリス・シャープ(フルート)
マーク・リフシェイ(オーボエ)
ジョージ・ゴスリー(ファゴット)
マイロン・ブルーム、ロイ・ワース、マーティン・モリス
エルナーニ・アンジェルッチ(ホルン)(以上、9)

クリーヴランド管弦楽団(1~8、10、11)
クリーヴランド管弦楽団のメンバー(9)

指揮:ジョージ・セル

【録音】
1965年10月1日&2日(1)、1962年10月26日(2)
1960年1月8日~10日(3)、1968年10月7日(4)
1960年3月11日&12日(5)、1963年10月11日&25日(7)
1969年1月10日、18日&24日(8)、1963年4月20日(9)
1958年10月25日(10)、1966年1月28日&29日(11)
クリーヴランド、セヴェランス・ホール
1967年8月25日、ロンドン、セント・ジョンズ・ウッド、EMIスタジオ(6)、

【オリジナル・プロデューサー】
ポール・マイヤース(1、6、7、9)、ハワード・H・スコット(3、5)
アンドルー・カズディン(4、8)、不明2、(10、11)

【アナログ・トランスファー、リミックス、リマスタリング・エンジニア】
アンドレアス・K・マイヤー(マイヤーメディアLLC)

【レーベルほか】
■品番:SICC10270~2
■ハイブリッドディスク3枚組|SA‐CD層は2ch
■発売日:2019年7月31日
■定価:¥6,600+税 
■音匠レーベル使用
■各ディスクは通常のジュエルケースに封入し、三方背ボックスに収納
■レーベル:Sony Classical     
■日本独自企画 ・完全生産限定
■世界初SA-CDハイブリッド化
■初出:2019/6/19
■タワーレコード x “Sony Classical”究極のSA-CDハイブリッド・コレクション
■ライナーノーツ:増田良介
 ジョージ・セル&クリーヴランド管によるモーツァルト作品演奏記録、他

(以上、ソニーミュージックより)

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